繰り回し・始末する

祖母が良く口にしていたこの「繰り回し」や「始末する」 
とっても好きな言葉の一つです
小さい頃に祖母のうちに遊びに行くと 色とりどりの端布でできた
“はたき”が置いてありその綺麗な小布に魅了され 
用もないのにあちこちをパタパタしていたものです^^;
そんな時に祖母はいつも「こげんしてどんな小さか布になったっちゃ 
最後まで始末して使こうてやらんといかんとよ」としみじみと
言って聞かせてくれました

昔 着物はまず着ていくうちに取れないシミや汚れが付くことを前提に 
一張羅の着物は薄色で誂え だんだん濃い色に染め替えて
長い間大切に着ていたものだったそうです
普段の着物は上前が汚れると下前と交換して仕立て換え 膝が抜けると
天地や前後ろに位置を換え 上手に繰り回して使っていました 
浴衣にしても 夏祭りのお出かけ用から寝巻きになり 
最後は赤ちゃんのオムツになりました
着物は直線裁ちで 余分なカッティングをしないので 縫ったり解いたりが
非常にしやすく 全く無駄がないことに驚きます 
衣服にもなり 時には座布団などのインテリア用品にもなり
最後は風呂の焚きつけにもなってしまう 
資源に恵まれない島国ならではのすばらしい知恵の産物とも言えるでしょう 
桑の葉をお蚕が食べ 出した糸を紡いで布を織り着物→布団→はたきへと
布としての役目を果たした後 焚物の道のりを経て 灰になったら
それが桑の木の肥料になる なんてすばらしいリサイクルの循環じゃないの!

増え続けるゴミの処理や 物を大切にしない風潮に悩んでいる
現代社会においてのさまざまな問題を解決する糸口は 
案外こんな先人の知恵の中に隠されているのかもしれません・・・
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by fuuki-no-botan | 2004-12-20 14:41 | 着物への想い | Comments(22)

Commented by chipmunk95 at 2004-12-20 19:50
シマリスです。
私も「再生」というものに興味を持っています。と言うか、物を大切にしたいと強く思っています。
自分の出来ることで何かやりたいと。
この夏、白の日傘が汚れたので染め直しました!
形が形だけに難しかったけど、満足!
Commented by nice68 at 2004-12-20 21:28
やはり作る人たちはものを大切に出来るんですよね。
思春期にテレビ観るんじゃなくて 糸をつむぎ 布を作るまでの大変さを一回経験させると 着る物も大事にしそうに思う~。
Commented by ningyo-hime at 2004-12-20 21:53
こんばんは。
江戸の町はそれこそ循環型社会だったようですね。

人間の排泄物をちゃんと肥料にして。
それができるシステムが整っていたのをTVで見ました。
私たちの社会は進歩したのか退歩したのか?
Commented by ひだり at 2004-12-21 00:38 x
おばあちゃんに色んな柄の端切れで、お手玉とお手玉入れの袋を作ってもらったの思い出しました。
中は小豆だった。おばーちゃんが「小豆だから、食料に困ったら食べられるよ」と言っていたなぁー…あのお手玉いつのまにかなくしてしまった(TOT)
Commented by poca_pocari at 2004-12-21 00:39
素敵なお話ですね。
おばあさんのお話も、「リサイクル」のお話も・・・^^
祖母の家にいくと、たまにかわいい座布団があったりして、着物のあまり切れというのかそういうもので作ったそうです。そういうのが、なんとも素敵で、こういう習慣は残したいですね。少し自分への反省もこめて・・・
Commented by LilaKimono at 2004-12-21 03:41
うーむ、やっぱり、手まめにそういうことができるようにと思うと、和裁が当たり前のようにできるということが、必定ですねぇ。
そう言えば、宮尾登美子のエッセイに自分で絞りの染めをすることが出て来ました。
戦後の話しですから、それほど昔でもないと思う(のは私だけ?)のですが、そういうことまでお家でやっていたのですねぇ。

お着物はちょっとやそっとの汚れだったら、お祖母さまの仰っていたように縫い直して隠す事ができるんですよね~。
それも適わなくなった時点で、他の物に作り変えて欲しいなぁと思います。
Commented at 2004-12-21 07:40
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by mhasimoto7 at 2004-12-21 13:52
膝が抜けると、位置を変えて・・・って、素晴らしい生活の知恵ですね。
そんな風にして仕立て直すなんて、知らなかったです。
ズボンのお膝が一ヶ月と保たない、チビ息子どもの衣類に、この技が応用できたらな~、と考えてしまいます。
今の私には、継ぎ当てが精一杯なのですが。

 好きな柄のお着物は、傷んでも捨てるに忍びなく、何か小物にでも再生して、使ってあげられたらな~、と思います。
 長年大事にしていたものは、姿を変えても身近にあると、不思議と心安らかで、見守られているように感じるので。
 
Commented by aradas at 2004-12-21 15:20
着物って良く出来てるんですねー。今さらながらに感動。
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:02
シマリスさん:日傘の染め替え♪夏が楽しみですね~
祖母たちはとても物を大切にする人でしたので 
頂き物の菓子折りなどの綺麗な包装紙を大切に取っておいて 
手製の”ぽち袋”を作りお小遣いをくれたりしてました
食べ残しにも厳しく言われていたせいか 今でも
出されたものはきれいに食べないと気が済まないので
バイキング形式の食べ放題などは欲張ると大変です(笑)
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:07
niceさん:ホントにそう!最近って物はなんでも
すぐ買えちゃったり安物ですぐ壊れたりするものが多いから 
大切に使おうとか修理しようって発想が無くなって来てる
子供たちには本物の良いものを見せたり使わせたりしながら
大切さを教えたり 修理させて大変さを実感させたりしたほうが
いいのかもしれないね~ドラⅧなんてやってる場合じゃないど!
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:09
ningyo-himeさん:うーん手軽・便利・簡単などを追求しすぎて
退歩してるイメージのほうが強いですね
大切なものをポロポロと手からこぼしていってしまってる気がします
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:12
ひだりちゃん:
>おばーちゃんが「小豆だから、食料に困ったら食べられるよ」
昔の人ってそうやって常日頃から 備えることを怠らなかったよね
祖母も「お悔やみは準備できんけん 慌てるけん」と言って
喪服は小物に至るまで一式大風呂敷に包んで 
いつでも出せるように整理していたっけね
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:14
ぽかりさん:あたしも日々の生活を振り返ると反省ばっかりです^^;
折角の祖母の教えが身についていない(汗)
こうして文章に書きとめておくのは自戒の意味でもあるんです
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:17
りらさん:昔は和裁が必須で 誰でも普段着くらいは自分で解いて
洗ってまた縫い直していたんですよね~・・・やっぱ究極は
自分で縫えることでせうか?道のりは遠い
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:18
鍵さま:お気遣いありがとうございました
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:20
mhasimoto7さん:着物への愛着と言うのは 単にモノとしての
見方ではなくて 特にお譲りのものなどは元の持ち主の記憶や
思い出なども受け継いでいるので どんなにボロになっても
手放せないものですよね
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-22 11:20
aradasさん:そうなの とってもエコロジーでしょ?
Commented by りこ at 2004-12-24 10:13 x
実家の母は、学生服のジャンパースカートを2年生になると、裏返し&前後替えして仕立て替えてくれました。後ろがテカテカ光るから・・・
これって着物の知恵だったんすね。中学高校、妹の分まで全部やってくれました。感動です。ハイ
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-24 13:21
りこさん:りこさんのお母さんは とっても手まめな方だったんですね~
確かに学生時代のジャンバースカートってお尻がテカテカになってました(懐)
あたしも感動しました ハイ!
Commented by snow_ny at 2004-12-25 14:06
はたき...!ぼたんさんの文章を読んで、祖母の家にあったはたきを思い出しました。「手仕事」を大切にしていた祖母は、布地で浴衣や冬のかいまき(綿入れ)、お手玉などを作っては送ってくれたのを覚えています。手まめなところは私の母にも受け継がれ、端布を使ったパッチワークを得意としていますが、どうやら私までは遺伝していないようで...
素敵な文章をありがとうございました!
Commented by fuuki-no-botan at 2004-12-27 10:29
snowちゃん:ホント昔の人って手まめだったのね~と我が身を振り返り
反省することしきり^^;そう言えばセーターなんかも編んでくれてましたっけ~